競輪を普段から観戦している方は、【ガールズ6R制トーナメント】という言葉に違和感があると思います。
2022年3月6日《松坂競輪場》ではじめて開催されたガールズトーナメントですが、どのような仕組みになっているのか・従来の開催と何が違うのかを分かりやすくご紹介します。
〇通常のガールズケイリン
〇通常開催とトーナメントの違い
ガールズ6R制トーナメント
今回初めて開催されたガールズのトーナメントがどのようなものかを説明します。
1日のレース数が6レース
トーナメントでは、1日のガールズケイリンのレース数が6レースとなります。
その名の通りトーナメントなので、一発勝負の勝ち上がりとなり負けた選手は準決勝・決勝には進めません。
通常開催でガールズケイリンを行う場合には、10レースが男性のレースで2レースがガールズという場合がほとんどです。
そしてポイント制で勝ち上がりを決めていきますので、1回着外になっても決勝進出・優勝の可能性を残してます。
勝ち上がりトーナメント制
トーナメントは1レース7名×6レース行います。
なのでガールズ選手のトーナメント開催時出場者は42名!
通常開催では12Rの内2レースでガールズのレースが行われることがほとんどなので、14名しか選手を見ることが出来ません。
さすがに42名のガールズ選手が揃うと見栄えがあります。
さてトーナメントの勝ち上がり方法はこちら
〇6レース行い、3着に入った18名+3名が【準決勝】へ進出。
〇トーナメント制なので、着外は2日目・最終日共に【一般戦】へ。
〇準決勝3レースの2着以内+1名は【決勝戦】へ進出。
〇準決勝3着以下は最終日【選抜戦】へ。
〇初日敗退者はそのまま一般戦を行う。
〇準決勝敗退者は選抜戦を行う。
〇準決勝勝ち上がった選手で決勝戦を行う。
通常開催のガールズケイリン
通常開催のガールズケイリンは、12レース中2レースのみとなってます。
ガールズケイリンは7名の選手でレースを行うので、1回の開催(通常3日間)で出場する選手は14名ということになります。
ガールズケイリンの勝ち上がり条件
ポイント制で行うガール競輪は、初日と2日目のポイント上位が最終3日目の決勝戦に進出することが出来ます。
実際どのようなポイントになるのかを説明します。
【1日目】
1位8点・2位7点・3位6点・4位5点・5位4点・6位3点・7位2点・棄権1点・失格or欠場0点
【2日目】
1位11点・2位9点・3位7点・4位5点・5位4点・6位3点・7位2点・棄権1点・失格・欠場0点
2日間の成績(着順ポイント)で決勝に進む7名が決定されます。
ポイントが同点になる場合は、以下の成績で決めていきます。
②勝率(直近4か月)
③連対率(直近4か月)
④前期平均競争得点
⑤前々期平均競争得点
⑥抽選
そうなれば、十分決勝に進出できる可能性が出てきます。
通常開催のポイント制とトーナメント制の違い
ここまで、トーナメント制・通常開催のポイント制それぞれの勝ち上がり方を説明してきました。
感が良い方は気づいていると思いますが、それによって選手の戦略も変わってきますよね。
ではどのように変わるのでしょうか?
ガールズは実力差が出やすい
ガールズケイリンは、男性の競輪と一番違うことはラインがないというところです。
男性の競輪はラインという複数名で連携を取って戦う団体戦。
ラインの詳しい記事もあるので、ぜひご覧ください。
競輪が他の競技と違う大きな特徴が「ライン」です。他の公営競技(オートレース・競艇)は全て個人競技になりますが、競輪では選手同士が複数人連携してラインという集団を組みます。【ラインを組むメリット】[…]
つまりラインというものがない分、選手の実力通り結果が出やすい競技と言えます。
ポイント制は初日が肝心
ここまで説明したように、ポイント制は2日間のポイントで決勝進出が決まります。
初日に下位でも2日目に上位に食い込めば決勝戦に進出できる可能性があります。
逆に言うと強豪選手であれば、初日に1着を取っていれば2日目は流して3~4着でも決勝戦に進める可能性は高いですよね。
トーナメント制は毎日が勝負
説明したように、トーナメントは初日は各レースの上位3名(計18名)+3名が準決勝に進出、2日目は上位2名(6名)+1名が決勝進出となります。
一発勝負になるので、体力温存ということを考えていては決勝まで進むことが出来ませんよね。
まさに、各レース実力上位者が勝ち進む構造になってます。
まとめ
説明したように、通常開催のポイント制とトーナメント制ではかなり違ってきますよね。
個人的には初日に着順が悪くても決勝に進める従来のポイント制よりも、勝ち上がっていくトーナメント制の方が分かりやすくて好きです。
車券を購入している立場からすると、2日目に来ると思って頭で購入した選手が2~3着になって決勝に出ている姿を見ると若干苛立ったりすることもあります。
まぁそこまで予想するのが競輪だと思いますし、実際の選手は全力で1着になれなかった可能性も十分あります。
この記事を読んでガールズケイリンに興味をもって頂き、今後トーナメントがあった時に違う楽しみ方が出来ればと思います。
ガールズケイリンの新たな試みの6Rトーナメント制。
ガールズだけでなく競輪も新たな試みとして【PIST6】という自転車競技が出来て、競輪界を盛り上げようと頑張っています。
PIST6もガールズケイリンのようにラインを排除した競技になります。ぜひご覧ください。
2021年10月2日より、千葉県に出来た競技用ドーム【TIPSTAR DOME CHIBA】にてPIST6 Championship(ピストシックス チャンピオンシップ)が開幕されました!PIST6とは、トラック競技[…]