【競輪】暴走というルールについて

2023年に開催された「オールスター競輪」!

その決勝で【暴走】というルールが発動しました。

アザッス
今回は、SNS等でも賛否ある【暴走】ルールについてです!
これについてはいろいろな意見があり「どちらが良い!」というように決めづらい部分があるので考えていきたいと思います!
まず、なぜ賛否が起きるのかというとラインという公営競技では競輪独自の概念が関係してきますので、ラインについて分からない方はまずはこちらの記事をご覧ください!
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暴走とは?

競輪における暴走とは、ルールで【敢闘の義務】という部分に記載されています。

これは2019年に先頭誘導員の安全確保のたという名目で早期追い越しの厳罰化・先頭員に対する危険、妨害行為の厳罰化を目的で改正されたものになります。

敢闘の義務 選手は、暴走、過度の牽制等をしてはならず、勝利を得る意志をもって全力を尽くして競走しなければならない。
失格基準
(1) 暴走して勝機を逸したと認められる場合
「例示」
打鐘開始前よりスパートしたが、他の選手に追い抜かれ、先頭で決勝線に到達した選手より、5秒以上離れて決勝線に到達したとき。
(2) 過度の牽制をしたため、勝機を逸したと認められる場合
「例示」
他の選手を必要以上に牽制したため、ある選手がスパートしたにもかかわらず追走せず、自己との差が著しく離れ、勝機を逸したとき。
(3) 正当な理由なく競走を放棄した場合
「例示」
身体及び自転車に重大な支障がないにもかかわらず、競走を放棄したとき。
(4) 怠慢競走と認められる場合
「例示」
常に後位にあって終始ダラダラと走行する等、競走に全力を傾注しないことが明らかであるとき。

出典:KEIRIN.JP資料室

この部分の(1)が暴走行為に関してのルールになります。

つまり「ジャンがなる前からスパートした場合には、先頭の選手がスタミナ切れで他の選手に追い越されたとしても5秒以内にはゴールして下さいね。」
と言っています。

アザッス
「敢闘の義務」という項目になっているように、自分のラインの選手を勝たせるためにスパートするのはいいけど、あなたの車券を買っている人もいるんだから自分自身も上位入賞を目指してくれ。という意味だね。
ヨメッス
いわゆる「死に先行」を禁止するためのルール改正だったんだよね。変わらなかったけど・・・
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【暴走】ルールについての賛否

これには、ラインという特殊な概念がある競輪ならではの賛否が多数上がっています。

最近競輪を始めた若い人と長年競輪を見てきた年配の方でも意見の相違はあると思います。
少しですが、触れていきたいと思います。

暴走ルール賛成派意見

〇選手が先頭でも最後まで頑張ってゴールを目指すのを期待してお金をかけているのに、着を目指さない走りは如何なものか?引っ張ったあとにやる気のない走りしかしないから、その抑制のためには必要。

〇ラインの為は分かるけど、引っ張ったあとにやる気のない走りしかしないから失格は妥当。

〇恩を売って今後のレースで恩返しをしてもらうんだと思うけど、毎日競輪ばっかり見ているわけじゃないから次回のレースにそこまで考慮して考えるのは競馬の血筋を考えるより面倒

5秒差だと死に先行でもゴール出来ちゃうからもっと厳しくしてほしい。

アザッス
このほかにもSNSでは多数の意見を見かけたけど、結局は引っ張った後に着を目指さない走りの姿勢に引っかかるみたいですね。
「ラインという競輪独自の魅力が逆に新規客を入りずらくしている」という意見もありましたね。

暴走ルール反対派意見

〇ラインの為に自分を犠牲にして走る選手に男気を感じる

〇ラインの絆が競輪の魅力で、死に先行で走っても普通は5秒差以内でゴールするんだから意味のないルール自体無くして欲しい。

〇JKAは公式HPにもラインの組み方で「絆」について説明しているんだから、ラインの絆を大事にしたいのかどうなのか中途半端なルールは無くして欲しい。

アザッス
反対派の意見は、大体は「このルール自体普段は【死に先行】の選手でも規定以内にゴールできる意味のないルールなんだからなくても良い」というものでしたね。
今回のオールスターに関しては、吉田選手がルール自体を忘れていて適用になってしまったが、忘れてなかったら5秒以内にゴールしていた。というのが大半の人の意見でした。
つまり、意味のないルールなんだから無くしても良いという人も多いみたいですね。
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まとめ

正直どっちの言い分も分かるというのが結論です。

確かにラインというものが新しいお客さんの参入の敷居を高くしているのも分かるし、そのラインという独特なものが競輪の魅力である。というのも分かります。

アザッス
競輪ファンなら、今後のレースで「吉田拓矢選手」と今回優勝した「眞杉匠選手」がラインを組むのを楽しみにしているでしょうが、眞杉選手が次回【死に先行】をしたならば、競輪初心者の方や初めて競輪をしに来てくれた方は「なぜこんなことを?」と思ってしまいそうですね。
競輪の歴史が長くなって、ラインという絆を普通に受け入れてきた競輪ファン!
他の公営競技やオリンピック等の競技スポーツから興味をもって競輪を始めたいと思うお客さん!
どちらも大事にしたいけど、ラインという特殊な構造によってなかなか難しい。
ヨメッス
まぁ、今回はたまたま5秒以上差がついて暴走ルールが適用になったけど、お客さんも分かっているようにあってもないようなルールだからね。
せっかくルールとして作って、敢闘の義務というものを前面に出して「全員が着を目指してますよ。」としたいのであれば、もっと厳しくしてもいいと思うし、逆に「ラインの絆」を打ち出したいのであれば、ルール自体無くせばッて感じよね。
アザッス
定期的にルールを見直した方が良い。という意見もあったけど、その通りだと思うよね。
競輪界は公営競技の中で問題ごとに対しての対処が遅いということは元々言われているよね。私たちみたいな地方のサテライトに観戦しに行っているお客へのファンサービスが少ないから、なかなか難しいかも・・・
今年の年末もグランプリの前売りは出来ないんだろうね。
ヨメッス
ファンサービスは、あんたの希望でしょ!ネットが調子いいみたいだから、現場で見る人のことはね・・・
確かにボートピアとかボートレース場のファンサービスは羨ましいけど・・・私は競輪で行くわ!
どちらにしても、ルールの改善などお客さんから賛否があまり出ないような公平で分かりやすく、見ていて楽しい競輪にしてほしいですね。