お付き合いしているお2人の間で、結婚の意思が固まったら、次のステップはお互いのご両親へのご挨拶です。
私も、プランナーをしていた時には、「ブライダルフェア」にご来場頂いた新郎新婦から、
「結婚したいと思っていて、これから両家の両親に挨拶を行いたい。どのようにすればよいですか?」
と相談されたことが何回かあります。
このようなことは、やはり調べないと分からないことですよね。
お2人とも相手の両親に良い印象を与えたいですし、今後長い付き合いをしていくうえで失礼をしてはいけない。そんな不安もこちらの記事を読んで、自信を持っていただくことにより、ご挨拶当日の緊張が少なくなればと思います。
ご両親へ結婚の報告
まず、一番初めに行わなければならいのはこれです。
お2人だけで日程を決めても、報告するご両親が不在では何にもなりません。お2人それぞれ、ご両親に都合を合わせた日程を話し合って決めるようにしましょう。
日程をご両親と相談する際には、日程決めの相談より前にお付き合いをしている相手がいるということを伝えておくようにしましょう。
(お付き合いしている時点で結婚を意識してのお付き合いであれば、その時点でお伝えしておいた方が良いと思います。
それによって、ご両親も挨拶に来る時があるかもしれない。と心づもりが出来ると思います。)
そして、今回の挨拶が結婚の挨拶であるということはご両親へ報告しておくようにしましょう。
事前報告がなく、挨拶当日に突然の報告であれば話がこじれる可能性もあります。
もう一つ注意して頂きたいのが、日程決めをご両親と相談してから実際の訪問日まで10日~2週間は期間を開けておいたほうが良いと思います。特に子供を嫁がせる方のご両親は、もしかしたら心の準備が必要かもしれません。
挨拶に行く順番は、どちらが先というはっきりとした決まりはありませんが、特に事情がないようであれば嫁ぐ方のご両親への挨拶を最初に行ったほうが良いと言われています。
・女性がお嫁に行くのであれば先に女性側から
・男性がお婿に行くのであれば先に男性側から
これはあくまで一般的な一例です。
嫁ぐ方のご両親が遠方であったり、事情があってご挨拶の日程が付かない場合は事前に相手方の方に先にご挨拶に行く旨を伝えましょう。
ご両親挨拶の日時決め
ご挨拶に伺う時間は、午前中であれば10時前後、午後であれば14時~16時の時間帯が良いと思います。
理由としては、お昼と夕方のお食事時の時間帯を避けるということ。
食事時のご挨拶になれば、お迎えする方は食事の準備まで考えなければなりませんので、お相手に余計な気を使わせないよう食事時は避けるようにしましょう。
また日程に関しては、出来ればお正月やお盆の忙しい時期は避けるようにしましょう。
但し、ご両親が遠方であったり会うタイミングがその時期しか無いようであれば、相手方のご両親の都合を伺いつつお話を進めてください。
ご両親挨拶の事前準備
身だしなみのチェック・手土産を準備して伺うようにしましょう。
【身だしなみ・男性】
服装はスーツが望ましいと思います。ジャケットにパンツのスタイルでも問題ありません。但し、清潔感がある服装にしましょう。
髪型も整えて、靴も磨いておきお家に上がりますので靴下もチェックしましょう。
【身だしなみ・女性】
パンツスタイルよりは、ワンピースやスカートが望ましいです。
お家によっては、椅子ではなく着座になる可能性もありますので、極端に短い丈のものは避けましょう。
ブーツやサンダルは、脱着に手間がかかるので避けましょう。パンプスが無難だと思います。
メイクも濃くならないようにし、髪型も清潔感を持たれるようにしましょう。
爪も派手すぎないように注意し、身につける貴金属も派手でないものにしましょう。
【手土産】
高価なものでなくて大丈夫です。2,000円~3,000円前後のお菓子等が無難だと思います。
当日忘れないように事前に準備しましょう。賞味期限のチェックも忘れないようにしましょう。
あとは、余裕があればご両親の趣味等の話の話題になることと、NGな話題をパートナーから聞いておきましょう。
おしゃべりに自信がある方は大丈夫だと思いますが、歓談の際に話が詰まって気まずい空気が流れると背中に汗を感じます。また、そんな時はパートナーがうまくフォローしてあげましょう。
ご両親挨拶当日
【訪問時間】
お相手の自宅に訪問する時間は、お伝えしている時間より5分前後遅れて訪問するのが良いとされています。
理由としては、お迎えする側の準備がひと段落して落ち着いた頃合いということで、若干予定時刻より遅れて到着するのがマナーとされています。
気合を入れ過ぎて、時間より早く訪問しないように気を付けましょう!
私もプランナーになる前は、「予定時刻より遅刻するなんてもってのほか!」と思っていました。が、お相手のご両親も子供の恋人が結婚の挨拶に来る経験というのは何度も体験するものではありません。あなたに対して失礼のないように、ちゃんとお迎えするマナーを調べています。
当然、ご両親は「少し遅れて到着するだろう。」と思っているところに、時間より早く到着してしまったら、「マナーを知らない」「相手の親に挨拶に来るのにマナーを調べていない。と思われるかもしれません。
時間よりも遅く到着するのが不安であれば、フォローしてもらえるようにパートナーに、少しだけ遅れていくことを含ませておいても良いと思います。
また、5分以上遅れて到着するようであれば、必ず連絡を入れるようにしてください。
【玄関先での挨拶】
初めて顔を合わせるのであれば、ファーストコンタクトとなるのが玄関先になると思います。
ここでは長く話し込まないよう簡潔に行いましょう。玄関先では迎える側の新郎もしくは新婦がパートナーの紹介と両親の紹介を行います。
一般的には、
①ご両親に彼(彼女)の紹介
②彼(彼女)にご両親の紹介
となります。先にご両親に対して彼(彼女)を紹介して、その後にご両親の紹介をしてください。
そして、第一印象は非常に大事です!メラビアンの法則にあるように、人の印象は出会って数秒で決まります!
そして印象を決める要素は、第一に『見た目(視覚情報)』、第二に『声(聴覚情報)』、この二つで第一印象の90%が決まると言われています。
紹介が終わったあとは、ご自身からもしっかり自己紹介してください。ゆっくり丁寧に、緊張して早口にならないようにです。
(実際は、第三に言語情報が入ってきますが、玄関先で魅力ある会話を弾ませるわけではないので、見た目と声で良い印象を与えましょう!)
【入室してから】
玄関での挨拶が終わったら、用意しているお部屋に通されるはずです。ここで用意していたお土産を渡すのですが、逸る気持ちを抑えてください。
まずは、座る位置です。本日は、相手の家に伺った方が挨拶という名目で時間を作ってもらって伺ったので、下座を選ぶようにしてください。
分かりやすく言うと入口に一番近い席になります。万が一、上座を進められても一度はお断りするようにして下さい。
気になる上座下座を解説!
【歓談・結婚申し込み】
そして、全員が着座したら改めて、挨拶・自己紹介をして下さい。
「本日は、お時間を作って頂きましてありがとうございます。○○さんとお付き合いをさせて頂いております○○です。こちら○○がお好きだと伺いましたのでお持ちしました。」
のような感じでお土産もこのタイミングで良いかと思います。もちろん、事前にパートナーにリサーチすることを忘れないようにして下さい。
また、お相手の用意したお菓子・お茶は勧められてからお礼を添えて頂くようにしましょう。
本日の最終目的は結婚の申し込みですが、いきなり最初からの直球勝負は避けましょう。
楽しく歓談をして、場が和んだ頃合いを見て男性から結婚の話を切り出しましょう。
新婦が新郎のお家へ訪問する際には、
「○○さんと結婚を考えていて、相手のご両親へはすでに申し込みをして、お許しを頂いたので紹介したい。」
と報告をする流れで良いと思います。
どちらの家への報告でも、男性が切り出した方がスムーズだと思います。
また、「女性のご両親へは挨拶を済ませ許しを貰っている。」という流れの方がスムーズなので、挨拶の順番が女性側のお家が先ということに繋がります。
結婚の申し込みは、楽しい話の流れのままで切り出すのではなく、
「これから真剣な話しをします。聞いてください。」
の雰囲気を出して結婚の申し込みを行った方が、ご両親にも真剣な姿勢が伝わることと思います。
【結婚申し込み後】
ご両親から許しを頂いた後は、今後の流れなどを相談しておきましょう。
詳しい日時は、後々両家のご両親とすり合わせていき待っていくとは思いますが、
・両家顔合わせ・結納の日程
・結婚式をするかしないか
まずは、両家の顔合わせもしくは結納をするかどうか?になると思います。最近では、結納を行わないというお家も多くなってきましたが、それでも地域などによっても考えは違いますし、男性側と女性側での親の立場も違うので、良く両家ご両親と相談して決めてください。
【退出】
結婚の申し込みが終わったら、時間を見ながら上記「顔合わせ」等の話題や歓談をしながら、おおよそ2時間くらいを目安に帰る旨を伝えるようにしましょう。
退出する際には、本日のお礼を伝えましょう。
【訪問のお礼】
自宅に帰ったら、無事に帰宅したことと本日のお礼を電話で伝えるようにしましょう。
【経験談&豆知識】
プランナーをやっていて、揉めることが多かったのが「結納」をやるかやらないか?です。
はっきり言って、子供を嫁がせる側の両親は
「結納をやりたい」=「結納金が欲しい」
と相手に思われそうなので、自分たちからは言いたくない。というのが本音です。
ここで、貰う側がその意図を汲んで「結納をやりましょう」となれば話はスムーズなのですが、貰う側がやりたくない。
という場合が本当に揉めます。これで両親同士が揉めて、結婚式どころか結婚自体キャンセルされた方も居ました。
ちなみに、私が妻と結婚する際に私の両親は「自分の家に嫁いでくれるんだから結納はやらなきゃならん。」とやる気満々で、スムーズに話がすすみました。
豆知識として、「結納金」とは結婚の準備に使用するお金です。一昔前では、結納金で家財道具・相手の家紋の入った礼服などを準備していました。なので、基本的には結納は結婚式の3か月以上前に行います(じゃないと家財道具も家紋入りの礼服も準備できないから)。
昨今では、家財道具や礼服が必要とされない場合がおおいので、結納金は披露宴の際の新婦(もしくは新郎)の衣装代。残ったお金は、新郎新婦二人の新居での家具などの購入に充てるよう両親が子供に渡す。というのが多いように感じます。
また、結納をやらなかった場合では、衣装代や相手方の負担金を嫁いでもらう側が負担するというケースが非常に多くあります。
デリケートな問題で、お2人とご両家の今後に関わってくる大きな問題なので慎重に話を進めてください。